久しぶりに、このブログに新しい記事を書こうと思いました。ECパッケージベンダーの大手ではなく、営業時代に関りがあった、「インフォマート」について書こうと思います、
インフォマートは老舗のBtoB向けのECカートシステムです。もともとは飲食店向けのバックエンドプラットフォームを提供していた会社ですが、そのうちBtoB向けのECサイトもやるようになりました。
現在企業数は90万社に導入されており、東証プライム市場にも上場している大手のプラットフォーマーです。つまり飲食業界の半分も利用している飲食業界ではメジャーなシステムなのです。
本日はインフォマートについて、昔の記憶を思い出しつつ解説しますが、趣味でやっているブログなので間違っていたらごめんなさい!
インフォマートの2023年の流通総額は44兆円!本当かよ!ってくらい大きい!
インフォマートのプレスリリースや公式ホームページを見ると、2023年の流通総額は44兆円となっています。これはECプラットフォーム業界ナンバー1のビーングは1.2兆円ですから、10倍以上の大差があります。
これは、BtoB市場であるため、市場規模はBtoCとくらべものにならないためでしょう(ビーングもBtoBやってますけど)。それだけ、インフォマートが広く、飲食や卸に広まっていることが容易に想像できます。
インフォマートは元々、飲食業界系のプラットフォームを作ってたが、そのうちBtoB向けのECもやるようになった
インフォマートは、飲食業界の会社が使う食材管理や食材の受発注のシステムを提供していた会社です。公式サイトをみたら、1998年創業みたいで、WEBの歴史を考えるとめっちゃ老舗ですね。
飲食業界って、DXが全然進んでいない業界の一つで、今でも食材の受発注処理もFAXや電話注文だったりして、けっこうシンドイ業界ですね。1998年といったら、Windows98の時代ですから、当時はWindowsPCだけでなく、NECのPC98(今の人は誰も知らないか)なんかも現役で使われていたと思いますよ。
そんな中にインフォマートのシステムは気軽に導入できるので、一気に飲食業界に広まっていた印象があります。私は大手のECパッケージ会社で営業していたのですが、営業先の食品大手企業にインフォマートが入っていたことが、しばしばありました。
飲食業界で培ったノウハウやソフトウェア資産を、そのままBtoB向けのECに販売していったのがインフォマートなんです。
仕入れ先がインフォマートを使っていると、仕入れる元の飲食店もインフォマートを導入することが多い
インフォマートは食材の卸に入っていくとが多く、そのため自然と仕入れる元の飲食店も「うちも同じシステム使うか!」となるため飲食業界にますます強くなっていった経緯があります。
なお、インフォマートが取引先が使った場合でも、インフォマートが自社に入っていないくても、その取引先からの請求書の受取や発行をすることは可能です。
そのため、インフォマートを使う会社が、口コミ的に増えていった印象です。
そして、2015年ごろから、飲食店以外にも使えるように機能がアップデートされたので、今では飲食以外にも使えるシステムとなっています。
インフォマートの特徴は業務単位でシステムを販売している点
インフォマートの最大の特徴は業務単位でシステムを販売している点です。
・請求書
・契約書
・企業間取引
・見積書
・請求書
・受発注<==ECはここ
などなど、小さい業務単位でシステムを販売しており、BtoBというのは、日本の企業では業界毎、企業毎、部門ごとに独自の業務フローなんかあるもんですから、All in Oneよりも、細かい単位のサービスの方が導入しやすい面もありますよね。
そのためか、私の某超大手食品会社のとある部門にも、インフォマートのシステムがぼちぼち入っていました。
インフォマートの戦略としては、そうやって入れるところからはいっていき、あわよくば受発注のECとか他の業務システムも導入してもらったり、あるいは、受発注先の取引先がインフォマートを入れるなどして、徐々にシェアが広がっていった感じです。
インフォマートの価格は企業からしたら安い!
インフォマートはASP、つまりクラウドシステムなので価格帯は非常に安いです。諸条件により異なりますが、初期費用が10万円からで、月々も数万円程度だったと思います。
システム連携などをしなければ、手軽に導入できるのが最大のメリットです。
インフォマートの社内雰囲気は?
私が昔、仕事で会った社員はスーツをかっちり来た若者でしたね。自社商品のことを熟知している感じで説明をしっかりしていましたよ。
現在は、会社の規模感も大きくなってきたことから、昔よりカチッとした雰囲気より現代的になってきた印象を受けますね。ただ、営業先はBtoB企業が多いので、スーツで行かないといけないのかもしれませんね。
インフォマートというよりは、業界的にどうしてもお客さんからの連絡は多くなるので、その辺はどこも同じですかね。
インフォマートの将来性は?
DXの波にのり、また持っていたサービスがDXにささることから右肩上がりの売上高で、もうすぐ年商100億円に届くのではないでしょうか?また、もし世の中が不景気になっても、システムを導入している企業は、既存のお客さんからの収益がストックとして入ってくるのは強みです。
また飲食を中心に強みがあり、経営の多角化を図っていることからも、極端な話、倒産するようなこともないでしょうし、経営基盤はかなり堅い印象を受けます。
インフォマートの受発注(EC)が向いている会社は?
当たり前ですが、以下のような感じですかね?
・取引先がインフォマートを使っている会社
・小規模BtoB事業者
・飲食、ホテル、給食などの業界
大企業であっても、テスト的にECを導入したい会社は、入れても良いと思いますよ。インフォマートを導入した企業は、業務が自動化できるだけでなく、データが溜まるため、データ分析をすることにもなるので、実はデータ基盤を整える事にもなります。
例えば、仕入れ先ごとに原価率を計算して、利益を生み出すには、どの仕入先を中心に使えばいいかであったり、仕入れ先の原産国情報を本社だけでなく、支店にもデータを持たせるなど、飲食業に特化した企業が豊富なのが最大の特徴です。
あの「串カツ田中」も、20店舗目ですでにインフォマートを導入し、200店舗の今でもインフォマートを使っているので、規模関係なく、飲食業界では重宝されているプラットフォームです。
インフォマートのライバル企業は?
以下のような企業ですね。最近はBtoBであれば、Bカートが非常に有名です。
ただ、実際にはライバルというよりは、インフォマートは飲食業界に特化しているため、並べて比べられることもないのではないでしょうか?
インフォマートの弱点は?
弱点はやはり、システム連携であったり、独自業務フローをカスタマイズする点です。その点はASPであるため仕方ないですよね。BtoBのECの場合、業務効率化するために基幹システムと連携して情報のやり取りをしないと、なかなかシンドイこともあります。昨今はAPI連携でASPも頑張っていますが、インフォマートも一部APIを公開しており、カスタマイズも可能みたいですが、大規模となると難しいでしょう。
大規模なBtoBシステムを構築する場合はやっぱり、ビーングさんとか、最近だとエビスマートが調子いいですよね。ただ、これらのパッケージECの開発でも大規模となれば1年くらいの工数がかかりますので、予算も1億とかかかりますね。
まとめ
インフォマートを検討する方は、特に飲食業界はおススメです。使っている企業も多いですしね。受発注以外にも請求書や見積書などありますが、そちらのシステムの導入は受発注よりもさらに安いです。
さらに、最近ではカスタマーサクセスチームもあり、導入後にも力を入れているようです。
悩んでいたら、とりあえずBカートと楽々BtoBから話を聞いて、相性がよいとこを選ぶといいんじゃないすかね?
インフォマートさんのホームページも見てみてくださいね!
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