ECパッケージの老舗!コマース21の評判と考察

コマース21(Commerce21)はECのパッケージの会社で、歴史は古く1999年からビジネスをやっておりインターネット創成期からECシステムを作ってきた業界では老舗の会社です。

しかし、過去数年はコマース21は大手さんの導入実績が豊富にある企業なのですが、最近はパっとしないところがあるからです。

おそらく。株主が結構入れ替わったりしたため経営方針が揺らいだ時期があり、当時のベテランの営業や運用メンバーが会社を辞めたため時期があったのではないかと筆者は考えております。

今は、経営が安定しているEC業界の一角のEストアーグループに参画したと思いきや、今度はそのEストアーがBASEに買収された直後に、再び売りに出され、今は投資ファンド参加になっているようです。

本日はそんなコマース21さんをEC業界に10年いた筆者がプロの視点で解説いたしますが、趣味でやっているブログなので、間違っていたらごめんなさい!

コマース21の変遷

筆者もこの記事をたまに更新しているのですが、コマース21の動きが激しすぎてついていけませんが、下にまとめてみました。

2016年:コマース21がYahoo!に買収される
2019年:コマース21がEストアーに買収される
2024年:EストアーがBASEに買収される
今:コマース21が投資ファンドに買収<==今ここ

筆者は、「コマース21がEストアーに買収されて、やっと腰をすえて経営ができるな~」とおもってましたが、そのEストアーがBASEに買収されたことで、今度はコマース21が投資ファンドに買収されておりました。(筆者も知らなかった!)

ここからは筆者の推測ですが、Eストアーがコマース21を買収した狙いに「Eストアーで手狭になってきたお客さんをコマース21の大規模ECに流そう!」というシナジーを想定していたと思うのですが、そもそもカートシステムのEストアーと、大規模のコマース21の間には、結構な距離(ECの規模感の距離)があってシナジーがなかったのではないか?と推測しております。

そうこうしている間に、BASEがEストアーを買収(これは良い買収だと思います。距離(ECの規模感の距離)が近いですからシナジーありそう)したため、BASEグループとしては、コマース21の扱いが難しくなってしまったんだと思うのですよね。

とはいえ、大規模EC開発できるパッケージって、有名どころは5社くらいしかありませんから、いったん投資ファンドが入って、立て直しをするでしょうね。

ただ、コマース21で気になるのは、WEBマーケティングに力を入れているように思えません。EBISUMARTさん、ECBEINGさんなどライバルは検索するとSEOめちゃくちゃやってますが、コマース21は知っている人じゃないと検索されない感じです。

投資ファンドがどのようなてこ入れするのかわかりませんが、デジタルマーケティングをしっかりやってほしいところです。

ではでは、コマース21さんの特徴について語りましょう。

コマース21の特徴は?

自由度が非常に高いECパッケージです。ソースコードを公開しているので構築後、技術力がある事業者なら自社でのECサイトのメンテナンスが可能です。ECサイトのソースコードを自社で把握したいというニーズは結構ありますから、これは魅力的です。

大手事業者のECサイト導入事例が非常に多いことです。ですから大手さんがECシステムを選ぶときは、やはり実績が気になりますがそういった点ではコマース21は文句がありません。

公式サイトによると、コマース21のクライアントのEC売上合計高は3,200億を超えているとのこと。これはEC売上高の上位500社の売上総額の約1割を占めているそうです。自社調べだと思うので、ソースは?と問われれば何とも言えないのですが、なにしろ導入実績が誰もが知る大手企業ばかりなので、このデータも、さもありなんという感じです。

(ただ、気になるのがこの3200億円とかの数字がこの数年アップデートされていないのが気になります。。ずーと3200億円のまま。。)

導入実績(公式サイト)

そして多くの大手企業に支持されてきた事もあり、ドキュメントやテスト工程はしっかりしていますのでこういった面からも、コマース21は大手企業向きのECパッケージだと思います。

コマース21の価格・費用は?

大手顧客が中心という事もあり価格帯は高いです。初期費用はざっと数千万円といった費用感になります。ASPなどを検討している会社には価格帯がまったく合わないと思います。

昔は、Eストアーグループだったので、小規模EC問い合わせもグループ内で回せていたと思うのですが、今は投資ファンドが買収したので、今でもEストアーと提携しているでしょうか?その辺はわかりません。

10年前のコマース21

2010年代のことですが、業界で話題になったのが、コマース21がお客さんの規模が大きくなりすぎて保守で手一杯になった時期があり、新規の案件を止めていた時期があるようです。やはり保守案件ばかり中心になると社員のモチベーションもあがりませんよね?

そのときにベテランの営業や運用のメンバーが抜けてしまって、最近は大きな新規案件を受注した話はあまり聞いていません。

その背景には株主の意向で社長が変わった時期があり、どうしても不安定で、2016年にはYahoo!傘下に入ったと思えば、2019年には、Eストアーに買収されるなど、いろいろ安定しない時期が続きました。

やっと資本関係が落ち着いた2021年4月に新しいサービスをリリースしました。なんと、EBISUMARTと同じコンセプトのカスタマイズできるSaaSパッケージです!

それが「ECo2(エコツー)」です。

ECo2はAWSを使って、クラウド環境を構築しているそうです。AWSはいいですよね。経験者を採用しやすくもなりますし、また新卒(新卒採用しているかは不明ですが)でもAWSを仕事で扱えるのはスキルとしては魅力的でもありますしね。

最近、DXの流れでクラウドが主流となりつつありますが、カスタマイズ性のあるクラウドシステムの提供は、EBISUMARTさんみたく専業でやらないと結構シンドイと思います。

ecbeingさんも、メルカートというEBISUMARTと同じコンセプトのサービスをリリースしましたが、あまり上手く行かず、ASPのようなサービス展開にしてしまったようで、コマース21さんがどこまで、このカスタマイズできるSaaSに本気なのか見ものです。

このカスタマイズできるクラウドECの分野ですが、ec-cubeも参入したり、MekeShopもがんばったり、結構競争が激化してきた感じですね。

コマース21はマイクロサービスのアーキテクチャに移行してた!

筆者も知らなかったのですが、コマース21と言えば大規模向けの「 Commerce21 Sell-Side Solution」ですが、以下のAWSの記事によると、「マイクロサービスアーキテクチャ」に移行しておるようです。

AWSの記事

マイクロサービスって、例えるなら機能ごとにモジュールが存在しているので、一つのサービスを改修しても、他のサービスに影響を与えないという最新のアーキテクチャの一つです。多くのパッケージって、モノリシック型で作られているから、一つの塊みたいなもんで、一か所なおすと他の多くの部分に影響します。だから、マイクロサービスアーキテクチャを採用するってことは、それだけシステムが安定しやすいことにもつながるんですよね。他の会社はマイクロサービスに対応しているのだろうか・・。

さらに記事を読み進めると、ヘッドレスコマースを実現しているようで、大規模向けECサイトで「 Commerce21 Sell-Side Solution」を採用するのは良い選択かもしれませんね!この記事に書いているとおり納期も相当圧縮できると思います。

請負型のSIビジネスから提案型のSI事業者に変わった!

コマース21のホームページのTOPを見ると、「実績」よりも、「LTV」という点が強調されており、「ロイヤルカスタマーDXソリューション」でデータの利活用が訴求されております。

ECサイトっていうのは、実はデータがいっぱい取得できます。

・会員情報
・好みの商品データ
・決済額、決済方法

これらの情報は、実はECサイトの基本機能以外ではあまり利活用が進んでいませんが、これらの情報をいろいろ連携させると、売上につながる戦略をたてられるのです。(たぶん、それがロイヤルカスタマーソリューションかと。。間違ってたらごめんなさい!)

このようにECプラットフォーマー、データの利活用を考えている会社は多いのです。もう、ECサイト構築だけでは儲かりませんから、付加価値が必要なんですよね。

これはコマース21だけの話ではありませんが、ECを作って儲ける時代は完全に終わりました。なぜなら大手の小売にはほぼECは導入されてますし、ただ作るだけなら、Shopifyなどの手軽なソリューションも生まれています。

ビーングの、EBISUMARTも、W2も多くの中大規模向けのECプラットフォーマーは、提案型のSIに変化しており、つまりECプラットフォーム導入後も、コンサルとしてお手伝いしていくビジネスに変化しつつあるのです。

そういう意味だと、すでにECの売上上位100社で12社の事例を持つコマース21は、事例を出しやすいメリットがあります。

今後も、中大規模のECプラットフォーム市場は激しい戦いになりまそうです。

コマース21がおすすめな企業は?

実績を重視する大企業には向いています。また社内稟議を通す際、実績が多いので上層部にも話が通りやすいメリットがあります。

また、プログラムコードが導入企業に公開されるので、自社のエンジニアにも保守開発をしたい企業など、内製化したい企業にも向いていると思いますね。

あとは、現在Eストアー使っているクライアントがECをリニューアルする場合は、同じグループのコマース21は連携がかなりやりやすくなるでしょう。

コマース21が向いていない企業は?

中小の事業者や予算が多くない事業者は価格帯や規模の観点から導入は無理です。中小企業は、コマース21と同じグループのEストアーに申し込んでみてはいかがでしょうか?

コマース21の雰囲気は?

筆者の経験だと、打ち合わせに出てくるSEの方などはスーツをきちっと着て堅いイメージのしっかりした方が来る印象でした。コマース21の社内の雰囲気は私にはわかりませんが、打ち合わせには外国人の方が出てくることなどもありました。

今はもっと砕けた雰囲気になったのではないでしょうか?Eストアーの社長は人づてに噂を聞いておりますが、かなりのやり手らしいです。コマース21はこれからまた、EC業界で存在感を出してくるのではないか?と筆者は予想しております。

最後に

いかがでしょうか?コマース21という会社は実績が豊富なのですが、ちょっと資本関係が定まらず、残念な感じはありますが、ECパッケージの大手ですから頑張ってほしいと感じます。

社長も変わってうまくやっているのだと思います。ECを検討している事業者さんで社内稟議を通すためにEC事業者の実績を重んじる会社には、コマース21さんはいい会社ですよ!

コマース21さんのホームページでもご確認くださいませ!

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