中規模以上のECシステムならECパッケージが1番の選択になる理由

2017年の経済産業省のEC化率のデータを見ると、日本のBtoC市場において5.43%(※こちらのサイトを参考にしました)と海外と比べると低い数値ではありますが、右肩上がりの産業です。

「ある日突然、上司からオンライン部門の担当者を命じられた!」
「転職した会社で、ECの立ち上げを行うことになった!」

という方は、昨今多いのではないのでしょうか?そんな時最初に検討しなくてはいけないのが、「ECシステムの選定」です。よくあるECシステムの失敗例は、すでに付き合いあるシステム会社にシステム構築をお願いしてしまうことです。

実は、ある程度の企業が導入すべきECシステムは「ECパッケージ」にすべきで、その中でもクラウドECパッケージがベストの選択と言えます。

なぜなら、ECパッケージはすでにECに絶対必要な機能は実装されており、それをベースに自社にあわせた開発を進めるので、開発コストが安く済み、導入期間も最短で三ヵ月程度で可能だからです。

そして、パッケージの中でも大手のecbeingやebisumartのクラウドECはさらに、システムが自動更新されるので、欠点がほとんどありません!

本日はEC業界に10年いた筆者が、これからオンラインショップのシステム選定を行う方向けにECパッケージについて、詳しく解説しますが、趣味でやっているブログなので間違ってたらごめんなさい!

ゼロから開発するフルスクラッチとECパッケージはどちらが良いのか?

まず、フルスクラッチとECパッケージのメリットとデメリットを整理してみましょう。

フルスクラッチECシステムは時代遅れ?

◆フルスクラッチでECサイトを作るメリット

①ゼロベースで作るので完全に自社にあった要件で構築できる
②拡張性が高く、自社の基幹システムや顧客データベースなどの各システムと連携可能
③ZOZOTOWNやユニクロのような超大規模ECサイトに向いている
④自社内製のフルスクラッチであれば、最速のPCDAサイクルを回し、ユーザーの売上向上に結び付く体制を作れる

◆フルスクラッチでECサイトを作るデメリット

①開発コストが膨大にかかる
②開発期間が半年~1年かかる
③ベンダーにフルスクラッチを依頼すると、システムを握られてしまうため、カンタンに他のECシステムに移行できない
④内製フルスクラッチは、ドキュメントが整備されておらず、エンジニアの退職によりブラックボックス化しやすい
⑤システムが古くなり、5年~7年後に、またシステムリニューアルが必要

⑥価格の安いECパッケージも機能性と拡張性を高めており、フルスクラッチの優位性は無くなってきてる

要約すれば、フルスクラッチECは体制と予算がある超大手企業であればシステムを内製でき、売上を上げるための高速PDCAを回すことできるため最適なシステムと言えますが、一方で、そこまでの規模感のない会社には、費用対効果の観点から全く向いていません。

特に問題なのが、付き合いのあるシステム業者にECシステムの開発をフルスクラッチで依頼した場合です。デメリット③でも説明しましたが、ベンダーにシステムを完全に握られてしまうため、

「障害だらけだ!」
「要望のシステム連携が実装できない!」

といった状況になっても、カンタンに他の業者にお願いすることができないのです。またシステムが不安定だと、それを使う現場のモチベーションも著しく下がり、退職者を多く出してしまうことになりがちです。(そういう企業を多くみてきましたよ。。)

つまり、年商が100億円を超えるような企業で、完全内製のシステムでなければ、フルスクラッチの最大のメリットの「売上最大化のための高速PDCA」を実現することはできず、デメリットばかりなのがECシステムマーケットの現状なのです。

マーケットのトレンドはECパッケージ!

それでは本題のECパッケージについて、メリットとデメリットを紹介します。

◆ECパッケージのメリット

①すでにECに必要な機能が実装されており、開発期間が短い
②すでにECに必要な機能をベースにカスタマイズするため、コストがフルスクラッチより安い
③カスタマイズしなくても、最小限の労力とコストでネットショップオープンが可能。必要に応じて、拡張カスタマイズ可能
④現在、各社のECパッケージは拡張性も機能も高くなり、実現できないことはほとんどない
⑤ECパッケージ業者にはECでの最新のノウハウがある

◆ECパッケージのデメリット

①フルスクラッチ同様にシステムが古くなる(※クラウドECパッケージは古くならない)
②自社内製でPDCAを回し、毎日のようにシステムを更新していくような超大手のオンラインショップのシステムとしては、改修時間が追い付かず向いていない。
③ec-cubeのような無料パッケージをベースに開発した場合は、「情報漏えい」のような障害が起きた時、責任の所在が自社になる

ECパッケージは、中規模以上の企業がECシステムを作る時に最も向いているシステムです。その最大の理由は導入開発のためのコストと労力が最小限で済むからです。また拡張性と機能性において、すでにフルスクラッチに迫るものがあります。

さらに、最新のトレンドの「クラウドECパッケージ」を導入すれば、ECパッケージの最大のデメリットであった、「システムが古くなる」ことがなく、まるでASPシステムのように最新のECシステムを使えます。

例えば、2010~12年頃は「スマホ対応」が業界のトレンドでした。ECをスマホ対応するためには、50万~100万以上の開発費が必要になりましたが、クラウドECを導入していれば、無料で実装されます。

このような理由が、現在では年商1億円以上の中規模以上の企業が導入するECシステムに関してはECパッケージ。特にクラウドECがベストな選択になるのです。

スモールスタートでECを作る場合でも、安いASPよりECパッケージの方が良い場合があります

予算がある大企業であっても、初めてECサイトを作る場合は、テストマーケティングを小規模のECサイト構築して行います。

そういった場合に使われるECシステムは、月間数千円~数万円の予算で開始できるASP-ECです。例えばMakeShopや、ショップサーブ、フィーチャーショップ2などが有名なASP-ECとして挙げられます。

これらのASP-ECはECのフロント機能としては、十分な機能があり、さらに自由な画面を作成することができるため、小規模のECサイトから始める場合は、申し分ありません。

これらのASPの弱点は、システム連携やカスタマイズにありますが、注文件数の少ない小規模ECであれば、バックエンド業務を手作業で行っても全く問題ありません。

しかし、それでもASPより高額のECパッケージを導入した方が良いケースがあります。それは将来の拡張性やシステム連携を見込んで計画する場合です。

例えば、ASPを導入し、

「お、オンライン事業が軌道に乗ってきた!」
「注文数が一日100件を超えた」

という事になれば、バックエンド業務が頭打ちになり、ECシステムを入れ替える必要があります。それはASPからECパッケージへの変更であっても、多大な労力が必要になります。

しかし、スモールスタートということで、ECパッケージをほぼ「ディフォルト設定」のままで、リリースする手段があります。こうすることで、初期費用300万円以上かかるECパッケージの初期費用を100万円以下に抑えることができます。

またディフォルト機能のみでも、ECの画面などは自由にできるので、ユーザーから見て、ECサイトに違和感はありません。

そして、売上が軌道に乗ってきたタイミングで、ECシステムを乗り換えることなく、現在のパッケージをベースに「基幹システム」や「在庫システム」と連携などのカスタマイズを行うことです。

ASPの最大の弱点は、カスタマイズができないことです。ですからECが成長する過程で、もう一度、ECシステムの導入をはじめるのは大変な不可がかかりますが、システムをそのままに、必要な開発で拡張できるECパッケージは、開発費用が安く済みます。

「でも、トータルコストで考えると、最初の数年でもASPの方が有利でしょう?」

という意見もあると思いますが、それには反論しません。

確かにECパッケージの月間費用は、安くても10万円以上です。一方高額のASP-ECならば5万~10万円以内ですから、最初の数年のコストはASPの方が低く済みます。

ただし、システム導入を検討したことがある方なら共感してもらえると思いますが、新しいシステムの導入には、システムコンサルを入れたり大変な労力が伴います。

「絶対にオンライン事業を成功させる!」

という企業であれば、最初から拡張性のあるECパッケージの導入をすべきなのです。(また大手企業ならば、月額5万円も10万円も予算として差がほとんどありませんので、この点もポイントとなります)

ec-cubeを使えばライセンス費用が無料だけど・・・

もし、付き合いのあるシステムベンダーがec-cubeをベースにした、ECシステムを構築する場合は注意が必要です。メリットは安いということですが、それを上回る大きなデメリットが2つあるからです。

デメリット①障害発生時の責任の所在が不明になりやすい

例えば、障害が起きたとして、ベンダーに改善を求めます。しかし、ベンダーからの回答は

「これは私どもバグではなく、ec-cube本体のバグですから、対応できません!」

となることがあります。そしてec-cubeにしても「無料で提供しているソフトウェアに障害があっても対応できない」というスタンスです(これはec-cubeが悪いわけではありません。オープンソースでは当たり前のことです)。

こうなると、企業はどうしようもありません。つまりオープンソースの脆弱性が大きなデメリットとなるのです。そのため昨今はオープンソースは注目されなくなりました。

デメリット②ec-cubeの寿命は実は2年程度!

最新のec-cubeをダウンロードしても、最新のソフトウェアにはバグがありますから、落ち着くまで、半年は様子を見るものです。その後、導入をしても1年程度で、次のバージョンのec-cubeがリリースされます。

つまり、長めに見てもec-cubeの寿命は実は2年程度しか持ちません。しかも、カスタマイズしてしまうと、最新のec-cubeに乗り換えることができないのです。(導入2年以降も使えないわけではありませんが、セキュリティーの脆弱性にリスクを内包してしまうことになります。)

ec-cubeを担いで、自社製品を出してい企業は、ec-Orangeなどがありますが、こういったリスクを踏まえて、導入を検討しましょう。

ec-cubeについては下記の記事をご覧ください。

企業のECにec-cubeを導入すべきか?評判と考察

ECパッケージの弱点を克服したクラウドECがベストな選択

本日は、ECパッケージについて詳しく解説させていただきました。ECパッケージはECマーケットの主流です。ある程度の企業や、ASPからの乗り換えにはECパッケージが前提となりますが、ECパッケージにも大きな弱点があります。

それはシステムが古くなることです。

ASPと違って、パッケージは企業のサーバー(あるいはベンダーが用意したサーバー)にインストールしますから、導入した瞬間から、システムがどんどん古くなります。このため5年から7年後にはリニューアルが必要となります。

現在はクラウドECパッケージが主流になろうとしてます。それは業界ナンバー1のec-beingが2017年にクラウドECのパッケージをリリースしたのが証拠です。

ecbeing 公式ページ:ecbeing SaaS版

そして、クラウドEC導入実績ナンバー1はebisumartで、400サイトの実績があります。

ecbeingとebisumartのどちらが良いのか?最新の動向を筆者はつかんでませんが、ecbeingのクラウドECは大規模EC向けの改修が難しいようです。ebisumartには制限がありません。

しかし、この業界実績は間違いなくecbeingが一番ですから、とりあえず、両社をコンペに呼んで検討してみてはいかがでしょうか?

クラウドECについては下記の記事をご覧ください。

クラウドECとは?システムの評判と考察

大手ECシステムパッケージ各社徹底比較 →