SI Web Shoppingは日本で初のECサイト構築パッケージと運営会社の「システムインテグレータ」は言っています。システムインテグレータはECの黎明期からECのパッケージを販売している実績のある企業です。
今は、DGFT(旧ベリトランス)グループの傘下となりましたので、今後はベリトランスグループの一員となっています。
本日はEC業界に10年いた筆者がSI Web Shoppingの運営会社「システムインテグレータ」について解説していきますが、趣味でやっているブログなので間違っていたらごめんなさい!
SI Web Shoppingの特徴は?
日本で一番最初のECパッケージと言っているだけに、SI Web Shoppingの導入実績も華々しく、誰でも知っている超大手企業のEコマースに採用されている実績があるECパッケージです。
しかし、システムインテグレータは日本を代表するSIerのパートナーに担がれており、SIerパートナーにSI Web Shoppingのライセンスを販売している形がほとんどですから直販が弱いのです。ですからエンドユーザーへの導入カスタマイズ及び保守はパートナーが行うため、ライセンス販売の商売は手堅く、リスクは極めて少ないのです。
ちなみにシステムインテグレータのライバル会社はコマース21さんと、最近だとecbeingさんとエビスマートさんあたりです。
ちなみに、ERP事業だと、ワークスアプリケーションズや海外だとSAPあたりがライバル企業となります。
SI Web Shoppingの強みは?
豊富な導入事例が最大の強みです。日本を代表する企業に使われているので、大手企業が採用するには社内稟議が通りやすいでしょう。ECだけではなく、コールセンターなど業務センターにも使われており幅広い業務で使われているのが特徴です。
また経営が安定しているのも強みと言えます。ただリスクが少ない反面、会社が大きく成長する事もあまり期待できません。その理由は先ほども説明した通り直販が弱く、ほとんどがSIer経由のライセンス販売だからです。
SI Web Shoppingは今のマーケットには価格が高すぎます。その割にはそこまでの高額の費用を出すほどのメリットは感じられません。だからといってライセンス販売拡大のための値下げもパートナーとの関係上それは不可能です。
外部システムと連携しやすいと言われていますが、昨今はecbeingさんなども、それは同じ事なので、そこまでSI Web Shoppingが高額な理由が見当たりません。
もちろんシステムインテグレータ自身もライセンス販売だけではなく、直でエンドユーザーに導入・保守可能な体制がありますから、直販も最近では力をいれています。ホームページをみると、
店舗型EC
モール型EC
BtoB型EC
越境EC
オムニチャネル
と、大手ECプラットフォームが扱う、ラインナップを整えており、筆者が現役だった時と違い、今は直販にも非常に力をいれている印象を受けました。
ニュース記事を見ていると、最近ではSIerさんとコンペでぶつかることも多くなったようですね。
また、Si Web Shoppingの直販向けに「コンテンツマーケティング」も実施しており「EC市場」と検索すると、Si Web Shoppingの記事が出てくるなど、自社のマーケティング部もがんばっている印象を受けますし、ホームページも結構、直販を意識したものになってきてます。会社としては直販向けに舵を取っている印象がありますね。
ただ、ホームページの作りが直販を意識しているので、勘違いした中小企業からの問い合わせも結構ありそうな印象です。
最新のバージョンは?どんな感じなのか?
2021年2月のことですが、SI Web Shoppingのバージョン12.10のリリース時には、ポスグレの最新の対応はともかく、管理画面のGoogleGhrome対応って!今更かよ!という印象がぬぐえませんでした。ただ、インボイス対応が早かったのはさすがです。最新のバージョンは12.16です。
また、品質・安全性を満たした商品に対して認証ラベルが表示できる機能も実装。この辺は、後述しますがSDGsに積極的に取り組んでいることが表れている実質的な対応ですよね。
SI Web ShoppingがGoogle Analytics 4に標準対応~さらに認証ラベルも設定可能に。事業者様のSDGs達成に寄与~
SI Web Shoppingが向いている企業
超大手企業に向いているパッケージです。大手が重要視する導入実績も十分です。逆の言い方をすればSI Web Shoppingは高すぎるので大手さんしか、その価格は支払えないでしょう。ただ今の時代にそれだけ値段の価値があるのかは疑問なところです。
また、プログラムコードをクライアントに完全公開しているので、ブラックボックスを嫌がる担当者には嬉しいところです。
SI Web Shoppingが向いてない企業
大手以外はコストが支払えないと思います。よって中小企業や予算のない会社は導入は難しいのではないでしょうか?
SI Web Shoppingのカスタマイズ対応力
SI Web Shoppingは、大手向けということもあり、お客のビジネスニーズに応えるため、細やかなカスタマイズが売りです。クライアントごとの要件に合わせた機能の追加や調整が柔軟に行えるため、業界特有の課題にも対応できます。
例えば、格安SIMのECサイトでは、SIMのサイズやそれに対応するスマートフォンをおススメするなど、業界固有のカスタマイズに強みがあります。
システムインテグレータの会社の雰囲気は?
システムインテグレータの渋いホームページのデザインからも伝わってきますが、担当者はいかにも”SE”といった雰囲気の方が多く開発もお作法にのっとてドキュメントもしっかり残して開発プロジェクトをまわしてくれるはずです。
いわゆるシステム屋さんの雰囲気の会社ですので、背広きた真面目な方が働いています。また埼玉新都心に本社があり実家の埼玉から通いたい人なども就職しているようです。恵比寿に東京支社があります。
現会長が社長当時、インタビューに答えており「サステナブル」を会社として取り組もうとしている趣旨の記事がありました。これからSi Web Shoppingに入社しようとしている方は、この点も抑えて、
「貴社のSDGsの取り組みを教えてください。」
とか言うと、良い評価が得られるかもしれませんね。私も個人的には海のプラスチック問題がすごく気になっておりますので、システムインテグレータさんには業界を引っ張って欲しいです。
2021年、IT業界からSDGsのムーブメントを! ~(株)システムインテグレータ 梅田社長インタビュー~
ただ、エンジニア希望の方が、もしSi web Shoppingの開発部署に配属された場合、プログラム言語がJavaであることから、最新のpythonなどではないので、そういったことも念頭にいれて、「pythonなど使う開発はありますか?」と人事に聞いてみた方がよいでしょう。ただ、Javaは今後も無くなるということはない、これからも主要プログラム言語であるのは間違いありません。
最後に
SI Web Shoppingはベリトランスと協業するなど、すっかりEC業界も変わってきた印象です。ECプラットフォームはコロナ禍に売れすぎたため、今はなかなか導入が増えません。
そんな中、大規模ECプラットフォームは、コンサル業にも力をいれており、Si web Shoppingも今後はECの導入からコンサル運用まで一気通貫のサービスを提供すると思われます。
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