大規模ECサイト構築をパッケージで行う理由と大手5社紹介

10年も前なら、サイト年商が50億円を超えるような、大規模ECサイトの構築はシステム会社に依頼して、フルスクラッチで時間とコストをかけて構築するのが一般的でしが、現在においてはそれは時代遅れな手法です。

大規模ECサイトは「フルスクラッチ」ではなく、「パッケージ」で構築するのがマーケットの主流になりつつあります。なぜなら、パッケージのベンダー各社はパッケージの機能をどんどん拡張しており、すでにどんな要件も実現可能になっているからです。

すでにECに必要な機能が実装されているパッケージをベースに大規模ECを構築した方が、「コスト」と「構築スピード」の両方においてゼロから作るよりメリットがありますから、フルスクラッチで構築するメリットが全くなくなっております。

本日はEC業界に10年いた筆者が、大規模ECサイトの構築で選ぶべきパッケージベンダー5社をわかりやすい業界地図でご紹介いたしますが、なにせ個人でやっているブログなので間違っていたらごめんなさい!

なぜフルスクラッチが、大規模ECサイトの構築に適さないのか?

大規模ECサイト構築において、なぜゼロからつくるフルスクラッチが時代遅れな選択なのでしょうか?それははっきり言うとコストが無駄だからです。

またフルスクラッチを行うシステム会社は、システムには強いかもしれませんが、ECサイトのノウハウに関してはECパッケージベンダーの方が豊富です。(EC経験豊富なシステム会社もありますが。)

下記の業界地図をご覧ください。

フルスクラッチからASPまで網羅したECサイト構築業界地図

業界図

図を見てもらえば、わかると思いますが、年々ECパッケージは標準機能の拡張や、カスタマイズ性を高めています。極論するともはや、パッケージで実現できない事はないのです。

(図のとおりASPも年々機能拡張しており、ECのフロント機能はパッケージに迫る製品も出ておりますが、カスタマイズができず、キャパシティーにも限界があるため、大規模ECサイトには向いておりません。)

パッケージの場合の大きな懸念である企業毎の基幹システム等の連携や、独自のフローにあわせたシステムの構築ですが、パッケージのカスタマイズで完全に対応できます。

その証拠に本日紹介する大手5社には、基幹や物流といったシステム連携がかなり複雑な大規模ECサイトの構築経験も豊富にあるからです。(むしろECを専門にやっている会社の方がECとのシステム連携面においてはノウハウがあります。)

また、大規模ECのトランザクションに耐えうるサーバーのキャパシティーという課題も、それこそフルスクラッチと同様に、それ相応のサーバーを用意するのですから、フルスクラッチとパッケージに差異はありません。

つまり、最初からECに必要な機能を持ち合わせているパッケージをベースに大規模ECサイトを構築する方が、ゼロから作るフルスクラッチより、コストが安くなるのです。

さらにもう一つ理由パッケージの方が良い大きな理由があります。

大抵、企業がフルスクラッチでECサイトを構築する場合、”すでに付き合いがあり、自社システムで実績のあるシステム会社”に頼む事が多いと思いますが、一度ECサイトをフルスクラッチで導入してしまうと、ECに障害が多く発生した場合など、ECを含めたシステム全体をシステム会社に握られているため、ECだけ切り出して、他の会社に乗り換えずらくなるという大きな欠点も念頭に入れて置きましょう。

まーそうは言っても、普段からお世話になっているシステム会社にECサイトを依頼するのは、管理する方としては楽なんですけどね~。意外とこういうこと知らないEC担当者が多いですから、ちゃんとパッケージも検討したほうがいいです。

大規模ECには、どのECパッケージベンダーがいいのか?

もし大規模ECサイトの構築や乗り換えをするなら、付き合いのあるシステム会社と一緒にパッケージベンダーを呼んで提案を受けた方がいいです。

結局、付き合いのあるシステム会社を選定する事になったとしても、比べられると気合いも入りますし(付き合いが長いシステム会社は、あぐらをかいている事が多いので!)、パッケージベンダーのプレゼンを聞いて、その観点をシステム会社に取り入れてもらうのもいいでしょう。

いずれにせよ、構築費用が数千万から数億円のプロジェクトでしょうから、複数の会社から提案をもらう事になると思いますが、その提案には大手のパッケージベンダーにも声をかけるようにしましょう(意外とコンペもせず、付き合いのあるシステム会社がECを開発する事が多いんですよね~、)

では、大規模ECサイト構築、EC業界10年の筆者がコンペに呼ぶべき5社を紹介します。まずは、パッケージ業界の全体感を掴むために、下記のパッケージ業界の図をご覧ください。

ECパッケージベンダー5社のポジショニングの業界地図

青い角丸四角はパッケージベンダーの通り名です!

パッケージ業界

この図は、私がEC業界にいた頃の少し前のECパッケージベンダーのポジショニングを表したものです。(完全に個人の独断と偏見で作りました。)それでは上記の5社で筆者のお勧め順に紹介してまいります。

本日紹介する大手のパッケージ5社なら、どこでもフルスクラッチと同等の大規模ECサイトを構築可能ですが、図のTOP3の「コマース21」「システムインテ(SI WEB Shopping)」「ワークスアプリケーションズ」はパッケージとはいえ高額すぎます。(でも稟議通りやすいんですよね~この3社は、実績抜群ですから!)

私のおすすめは、「ecbeing(ビーング)」「えびすマート」ですね、大規模ECサイトの構築の場合、先の3社に比べると、コスト的にメリットがあるからです。

それでは大規模ECサイト構築にふさわしい5社を順に説明いたします。

1社目 ecbeing(イーシービーング)

業界の人は”ビーングさん”と言ったりします。何より900サイト以上のECサイト構築実績がありますし、大規模ECサイトもずいぶんノウハウをもっています。また営業マンが優秀な事でも有名ですので、話を聞いてみてはいかがでしょうか?上場企業なのも安心です。

パッケージ業界では一番有名な会社ですし、ビーングさんはトラブルも少なくて評判です。

ecbeing社の記事はこちらから!

2社目 えびすマート

まだ実績は300社程度と少ないのですが、”クラウドのEC”というのは面白いです。パッケージやフルスクラッチの最大の弱点はシステムが5年も過ぎれば、古くなり、新しいシステムを入れる必要がある点ですが、えびすマートはまるでASPのように自動でシステムが更新されるのに、フルカスタマイズができるのは画期的なシステムです。

クラウドのくせにフルカスタマイズできる面白いシステムですが、「システムやサーバーはオンプレで!」という前提がある企業にはクラウドなので全く向いていません。

クラウドECのえびすマートの記事はこちらから!

3社目 SI Web Shopping(システムインテグレーション)

SI Web Shoppingは日本ではじめてのECパッケージと言われており、実績は十分です。システムを依頼するときに、ある程度の会社規模や実績がないと、社内稟議が通らない!という大手の方も安心です。

ただしパッケージの中でも、かなり高額ですので、見積もってみたらフルスクラッチと同じ金額だったという事になるかもしれません。

SI WEB Shoppingの記事はこちらから!

4社目 ワークスアプリケーションズ

ERP市場でNo’1の「COMPANY」で有名ですが、ECパッケージ「COMPANY EC Series」という製品もあります。やはりERPにCOMPANYを導入している企業は、ERPとの連携がスムーズですね。また上場はしていませんが、従業員数3800人というECパッケージの中では最も規模の大きい会社です。

やはり、ワークスさんも高額ですので、その辺を忘れずに!

ワークスアプリケーションズの記事はこちら!

5社目 コマース21

コマース21は大規模ECサイトとしての実績は今日の5社の中でNo’1です。そしてソースコードを開示しているので、フルスクラッチのようにメンテナンスを自社でやりたい会社や、自社で全て把握したい会社には向いてます。また大規模ECサイトの事例が多い点もポイントです。

ただ気になるのが、コマース21さんは、最近はぱっとした話はきかないですね。詳しくは下記記事をご覧ください。

コマース21の記事はこちらから!

最後に

いかがでしたでしょうか?本日は大規模ECサイトをパッケージで構築するメリットと、おすすめのECパッケージベンダー5社を紹介しました。先にも説明しましたが、もはやフルスクラッチでECサイトを作るメリットはありません。

ただ最後に筆者が申し上げたい点は、会計上システムの減価償却は5年です。導入したシステムはパッケージであろうと、フルスクラッチであろうと必ず古くなります(ASPやクラウドECは別ですが)。

ですから、導入するからには5年の使用に耐えるシステムを選定するために、要件定義においては直近の要件だけでなく、数年後に導入するシステムやプロモーションも要件に入れて、RFPを作ってくださいね。

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