ebisumart(えびすマート)は元々システム受託開発をしていたインターファクトリーという会社が作成したECシステムです。最初はパッケージのECシステムでしたが、その後開発を重ねて、クラウドでのECシステムを提供している会社です。
とある会社がECのリプレイスを検討するとき、コンペではパッケージで有名な会社ばかりが集まるのですが、その中でパッケージではなくクラウドというのは、お客さんから見ても比較しやすいんでよくコンペに呼ばれていましたね。
なぜなら、ebisumartの強みはフルカスタマイズができてシステムが古くならないクラウドというのが、他の会社さんにはない特徴だからです。最近では大手事業者でのコンペにもよく呼ばれるようになっており、マザーズに上場したので、かなり業界内の認知度も急激に高まりました。
コンペではだいたいパッケージ会社ばかりになりますから、その中ではebisumartは面白いシステムです。
本日はEC業界で10年の経験のある筆者が「ebisumart」を解説しますが、趣味でやっているブログなので、間違っていたらごめんなさい!
ebisumartはどんなシステム?
パッケージ以外でカスタマイズができるというのはあまりないシステムで、印象としてはカスタマイズができるASPという印象という感じです。ASPはカスタマイズができませんからね。
「ASPじゃ物足りないけど、パッケージを導入するには重すぎる」くらいのレイヤーのEC事業者にはぴったりのシステムでしたね。
そのポジションのECシステムは他には無く、他はec-cubeを検討するしかなかった感じです。
クラウドでカスタマイズがどこまでできるか当時結構、疑問をもっていましたが、実際携わった感じだと一般的なパッケージと同じようにカスタマイズができる印象でした。
この記事を書くにあたって久しぶりにebisumartのサイトをみたらだいぶサイトの印象がかわっていましたね。
今では、中・大規模向けのクライアントが多くなっており、導入実績も聞いたことがある会社が多く、上場したこともあり、かなり経営が順調に推移しているようです。
ebisumartの戦略は?
昔は、どちらかというと中小のお客さん相手に商売していたようですが、ホームページをみると大手の企業にターゲットを代えてきているようです。社員数も増えていますので、事業がうまく行っているのではないでしょうか?
また昔はSaaSのプラットフォームといっていたのに、最近では「クラウドコマースプラットフォーム」と言っていることからも日本でのクラウドECプラットフォームとしてのポジションを確立するのでは?と思います。
取締役の人がここ数年、全国をかけめぐってセミナーを開いているので認知度も大きく広まっており、すでに「ECサイト構築」と検索すると、昔はecbeingさんや、ecOrangeさんがでてきましたが、今やebisumartさんも上位に出てくるようになりました。
それだけ認知度が高まって、全国で検索する人が増えてきたのだと思います。
なんと、あの東証さんもエビスマートを導入しているみたいで、すっかり大手にも入っている印象ですね。
ただ、最近ebisumart zeroっていう、ASP?のような低価格帯の商品も販売されたみたいです。こっちはカスタマイズできないみたいですが、将来エビスマートに引っ越すことがカンタンにできるようなので、今はカスタマイズしないけど、ECで成功したらカスタマイズするよ!という方に向いている感じですかね。。まだまだ情報が少ないので、今後も注視していきますよ。
あとは、昨今、越境ECツールとの連携のプレスリリースが出ていましたね。越境ECは、今後コロナも落ち着いたころ、また火が付くかもしれないので、よいアピールだと思いますよ。
ebisumartおよびebisumart zeroが海外販売支援機能を強化
機能の追加やアップデートも活発で、決済手段については、2022年6月にスマホ決済の「au PAY」と連携開始されたんですが、実はこれ、ECサイト構築システムとしては初の連携なんだそうです。
ECサイト構築システムとして初、ebisumartが「au PAY(ネット支払い)」と連携開始
それと、サイト分析の新しいサービスとして「ビジュアルデータ分析オプション」がリリース。もともとのサイト分析機能をアップデートして、より直感的で迅速な分析ができるようになるようです。
ebisumartが「ビジュアルデータ分析オプション」をリリース
このように、どんどん機能の追加やアップデートを重ねている印象なので、今後ももっと色々な事業者から引き合いが来るんじゃないかと思います。
ebisumartはどんな会社に向いているか?
ECをパッケージを使っていてリプレイスを検討している場合やASPからのシステムの発展を検討している場合は向いていると思います。
ECの年商で言うと1億円~50億円、そんで100億円くらいのレンジの企業さんの事例も増えているみたいですね。
クラウドのサービスなのでパッケージと違って、定期的にバージョンアップする必要がなく自動的に最新のバージョンに更新されていくのが強みです。その上で各社毎にカスタマイズができるので、幅広いニーズに応えてくれると思います。
また、フルスクラッチで作ったシステムに増改築に増改築を重ねて、システムが大変な事(エンジニアの退職なども重なり)になっている会社は、システムが自動で更新されるのは、涙がでるほどうれしいと思うので、フルスクラッチシステムの大変さを知っている企業さんは、話を聞いてみるといいと思います。
つまり、ASPのECシステムから卒業する事業者の方々から、大手事業者が導入する規模が大きめのシステムまでがあっているのではないでしょうか?
ebisumartはどんな会社に向いていないか?
そもそもクラウドサービスなので、クラウドシステム自体を受け入られない企業には、導入できません。企業の中にはクラウドサービスのようなブラックボックスのシステムを嫌がる会社もありますからね。それにくらべるとシステムインテグレーターさんのSI WEB Shoppingは、プログラムコード全公開だからこの辺は、スタンスの違いですね。
また、安くはないので、ASP感覚で月々数万円の予算でECサイトの構築を考えている事業者には予算が合わないでしょう。安いシステムではなくなってしまったので、事前に予算感はホームページで確認しておきましょう。
ebisumartはどんな雰囲気の会社ですか?
ebisumartの事業会社はインターファクトリーという会社です。何度か仕事でやりとりをした事があります。
非常にアットホームな会社です。例えば訪問すると受付の紙に自分の会社の名前が書いてあったり、打ち合わせに関係ない人すれ違った若い兄ちゃんも大きな声で挨拶してくれたのが、印象として残っています。
ただ大手と比べると技術者のノリは軽い印象でした。大手の会社と比べると身軽で動いてもらえるがその分、テストの工数とかちゃんととってるの?という疑問がありましたね。しかし、昨今は会社の規模が大きくになるにつれて、ソースコードの管理をしっかりしているのか、大きなバグを起こしたという話は聞いた事はありません。
昨今は、パートナー戦略に力をいれており、ZOZOの子会社と一緒にセミナーを開催したり、大手の決済代行会社やECのツールの会社との連携に力をいれているようです。
ホームページが昔はだいぶダサかったのですが、だいぶお金をかけてリニューアルを実施したのか、大企業でも安心して申し込めるようなデザインに変わりましたね。
オフィスも、昔の場所と違い、大きな飯田橋の新しいビルに入っているようで、会社の規模感も本当に大きくなってきたようですね。
昔のホームページは忍者をマスコットしていたり、急にシックにしたりてマーケティングが迷走してるんじゃないか?と感じた時期もありましたが、会社が成長し、そういった話も昔話になったようです。
ebisumart(インターファクトリー社)に就職を考えているエンジニアに
インターファクトリー社は、上場したこともあり、会社が成長するにつれて案件も増えている印象です。
ebisumartはJavaで開発されております(たしか。。)。クラウドで、かつカスタマイズ可能なECシステムというのは、高い技術力とノウハウがないと難しいことなので、開発者として働くとそのへんのことは勉強になると思います。
また、ECシステムの開発者は要件を満たすだけでなく「トラフィックをコントロール」することが求められますので、その辺も他の開発にはない面白さだと思います。
そして、知り合いの話だと最近のインターファクトリー(ebisumart)はビックリするくらいのホワイト企業にらしく、コロナ禍では社員の多くは在宅ワークになり、ほとんど出社していないみたいです。さらに有給もめちゃくちゃあるので、もはや働いているのかいないのか。。というぐらいのホワイト企業らしいです。社員には嬉しいですよね。
会社の規模が大きくなるにつれて新卒の質が高まり、そのまま社員の質が向上していく良いスパイラルに突入しているのではないでしょうか?
最後に
業界では珍しいフルカスタマイズができるクラウドECのサービスなので、既存のECシステムの在り方に疑問をもっている会社は、一度話しを聞いてみてもいいのではないかと思います。
またコンペも、どこを呼んでも特色が薄いのでebisumartをコンペに呼べば、各社の特徴がわかりやすいと思いますよ。
クラウドECに興味があれば、ebisumartさんのホームページで確認してみてくださいね。
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